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CLIMATE / 気候

気候変動問題。それは、遠い未来の脅威ではなく、今現実に起こっている問題です。マルベリーは、その解決の一翼を担うことにコミットしています。

直接的な活動(スコープ1&2)と間接的な活動(スコープ3)の両方において、2035年までに温室ガス排出量(GHG)実質ゼロを達成するための取り組みを行っており、マルベリーが掲げる短期目標は、Science Based Targets initiative(SBTi:科学的根拠に基づく目標のイニシアチブ)により認定されています。

革製品はマルベリーのラインナップの中心であり、全製品の90%以上に牛革が使用されています。牛の集約畜産には環境面での課題が実在するものの、マルベリーでは、問題は素材そのものではなくその調達方法にあると考えています。そのため、自然との調和を大切にしながら農業に従事し、土壌を回復させ、家畜の健康を保ち、気候変動を緩和するよう取り組んでいる農家と直接提携するようにしています。

このようなレザーの調達に関する再生型アプローチは、マルベリーがブランドとして大切にする調達方針として全カテゴリーに反映されており、循環型・再生型のラグジュアリー業界という共通のビジョンを描けるサプライヤーとのみ提携を行っています。

進捗状況

マルベリーの短期的な削減目標は、2024年4月にScience Based Target Initiative(SBTi)の認定を受けています。

Mulberry Group PLCの全社的な取り組みとして、2019年度を基準とし、2028年度までにスコープ1、2、3の温室効果ガスの絶対的排出量を37.8%削減することを目標としています。

FLAG:Mulberry Group PLCは、2019年度を基準として、2030年度までにスコープ3のFLAG関連温室効果ガス(GHG)の絶対的排出量を33.3%削減すること、また、2025年12月31日を達成期限とし、主要な森林リスクコモディティにおいて、森林破壊につながる活動を一切行わないことを目指しています。

2025年度には、スコープ1と2の温室効果ガス排出量を23%削減しました。これは、年度途中での再生可能電力への切り替え、冷媒データの精度向上、英国内に構えた工場の一つである「The Willows」における太陽光発電の通年利用により実現したものです。

英国で2つ目にマルベリーが設けたサマセットの自社工場「The Willows」の屋根には、360kWの太陽光パネルを設置しました。2023年6月の設置以来、437MWhの再生可能電力を生み出しており、マルベリーの脱炭素化の取り組みに大きく貢献しています。

サマセットの自社工場においては、「Zero Waste to Landfill(埋め立て廃棄物ゼロ)」の取り組みを行うプロバイダーとの提携を通じて、再利用またはリサイクル不可能な廃棄物からエネルギーを回収しています。

マルベリーで使用しているレザーはすべて、環境への配慮により認証を受けているタンナリーから調達されています。その99%以上はLeather Working Group(レザー・ワーキング・グループ)の監査を受けており、それ以外のタンナリーもISO 14001認証を取得しています。さらに、提携先のうち2つのタンナリーは、マルベリーが創設パートナーを務めるSustainable Leather Foundation(サステナブル・レザー財団)によるESGの総合的な監査をパスしており、マルベリーとともに、サプライチェーン全体における社会的監査の実施に向けた取り組みを行っています。

マルベリーは引き続き、新しくなったBioVegスコッチグレインレザーをはじめとし、従来の素材よりも環境への影響が抑えられた新素材をコレクションに導入すると同時に、GOTSなど、各製品シリーズにおいて環境団体の認証を受けた素材の使用率増加にも取り組んでいます。

アイコニックなグリーンのキャリーバッグは、使い捨てのコーヒーカップを再利用して紙を作るという、革新的な「カップサイクル」のリサイクル技術を用いて作られています。当社のパートナーであるジェームス・クロッパー製紙工場にて、本来は埋め立て地で処分されるはずだった440万個以上ものコーヒーカップが、マルベリーグリーンの包装紙へと再生されました。